都会から離れた方が家賃も安いから節約になるな
東京は家賃が高いから地方に移住しよう!
田舎は都会より生活費が安いとよく言われています。
これは、半分正解ですが、半分間違えです。
似た考えですが家賃が安いからと、職場から1時間以上離れたところに住む選択も合理的ではないと思います。
その理由は、
- 実は生活費に対して差はない
- むしろ田舎ならではの出費、やることがある
- 都会ならではのメリットがある
これらの理由から都会に住む方が合理的なのです。
今回は都会に住む方がなぜ合理的であることについて書いていきます。
田舎の方が生活費が安いは本当ではない
都会には都会の、田舎は田舎の支出があります。
ただ基本的な生活インフラの支出は、そこまで変わりません。
内訳 | 都会 | 田舎 |
---|---|---|
家賃 | 7万円 | 3万円 |
水道・ガス・光熱費 | 1万円 | 1万円 |
車代(ローン、駐車場込み) | 0 | 3万円 |
維持費(車検や修理代) | 0 | 1万円 |
合計 | 8万円 | 8万円 |
都会はとにかく家賃がかかります。田舎と比べたら倍以上するでしょう。
一方田舎は、生活する上で車が必需品になります。
車の車体代や維持費にお金がかかるので、トータルでは都会も田舎もあまり支出は変わりません。
また車以外にも、
- ガスがプロパンガスのところだと、都市ガスより高くなる
- 雪が降る場所なら、除雪する道具や時間が必要になる
- お酒を飲みに車で行ったら、帰りの代行運転にもお金がかかる
- 携帯を格安SIMに変えても繋がりにくい
こんな出費やデメリットが田舎では考えられます。
田舎で安く暮らせる人は、
- 家賃がタダ同然で住める
- 車が無くても生活できる
- 自給自足で食費がかからない
こんな条件の人になってきます。
ただこういった選択は、不便さと引き換えにお金を節約する生活を選んだ結果なので万人におすすめなわけではありません。
お金は大事だけど節約するために生きている訳じゃないからね。
田舎ならではの人間関係
田舎では良くも悪くもご近所付き合いがあります。
町内会の回覧板を回したり、清掃などの行事があったりします。
ご近所さんとの付き合いを煩わしく感じる人は、この点がデメリットになると思います。
自分はそういうのに参加しないので
と言ってしまえばそれでいいのかもしれませんが、僕は田舎に住んでいた時は気まずくなりそうで結局何も言わずに行事に参加していました。
田舎にはご近所さんの評判というものがあって、評判を落としてしまうと人間関係が気まずくなります。
ただ住んでいるだけなのに、毎日気まずい思いをしていたのでは快適でないですよね。
田舎にはずっとその場所に住んでいる人が多いので、独自のコミュニティが形成されています。
うまくコミュニティの一員に加われれば良いですが、気が合わなかったりすると本当に毎日居心地が悪くなります。
都会では「隣に誰が住んでいるか知らない」というのは普通のことです。
それくらいお互いがドライに、ご近所付き合いなどありません。
この辺りは近所の人間関係をどう考えるかで意見が別れるところだと思います。
僕は都会に引っ越して、ご近所付き合いがない今の方が周りの目を気にせず生きていけていると感じるので、この点は都会のメリットだと感じています。
給料水準の違い
都会と田舎では給料水準が違います。
都会で年収200万〜300万円代という人は少数派でしょう。しかし田舎なら普通です。
下の表は、2019年に厚生労働省から発表されている「賃金構造基本統計調査」をもとにした都道府県別の年収データです。
順位 | 都道府県 | 平均年収 | 東京との差 |
1位 | 東京都 | 620万3700円 | ー |
2位 | 神奈川県 | 560万2200円 | ▲60万1500円 |
3位 | 愛知県 | 544万8000円 | ▲75万5700円 |
45位 | 宮崎県 | 379万1300円 | ▲241万2400円 |
46位 | 沖縄県 | 377万3800円 | ▲242万9900円 |
47位 | 秋田県 | 371万700円 | ▲249万3000円 |
平均年収は、場所によって200万円以上の差が出てきます。
10年単位だと2000万円以上の差が出るので、出費は同じだけして収入は大きく違うと当然資産額も変わってきます。
やはり東京が圧倒的に平均年収は高いです。
都会へ通勤するなら、職場から離れた家賃の安いところに住めば良いか?
では都会で働いて、都会から少し離れたところに住めば良いのでしょうか?
これも半分で正解で、半分間違いだと思います。
ただ単に通勤時間が増えるなら、それは自分の時間単価を考えることを忘れています。
このライフスタイルで良いところどりするなら、
- 通勤をしないリモートワークの職種
- 車は持たない
- 日常の買い物は徒歩圏内で済む
以上のような条件の人なら良い選択肢になります。
関連記事:通勤という人生の無駄をやめて、自分の人生を生きよう【職住近接をおすすめする理由】
都会に住むメリット
ここからは都会に住むことのメリットについてあげていきます。
・成長機会が多い
僕が考える都会に住むことの最大のメリットは「成長機会が多い」ことです。
都会にいることで、多くの人と出会うことができます。
そうすると様々な価値観に触れて、刺激を受けるはずです。
人が変わるには最終的に自分で判断し、行動する必要がありますが、きっかけは周囲の人や環境から得ることが多いです。
良い面も悪い面も、いろんな人の生き方を見ることができるので、自分の選択肢を増やすことに繋がります。
・仕事の選択肢が多い
都会は田舎に比べて多くの仕事の選択肢があります。
仕事はイコール誰かにニーズがあることなので、人の数だけ様々なものが生まれます。
人口の多い場所でなければ多様なニーズが発生しないため、自分が希望する職種は都会でしか求人がないものも多いです。
特にクリエイター系や理系の職種は都会の方が圧倒的に求人が多いです。逆に土木や製造系は地方の方が求人が多いです。
・交通が便利
電車はすぐ来ることが多いので、運行時刻を確認しなくても好きなタイミングで家を出て電車に乗れます。
電車やバスで移動が済むので、車を持つ必要がありません。車を持っていることによる金銭的負担がないのは大きいです。
スーパーやコンビニも大抵徒歩圏内にあるので、買い物の為に車に乗る必要もないです。
地方から最初に出てきたとき、コンビニが歩いてすぐのところにあって感動しました。
・サービスが多い
都会は人が多いので、美術館や博物館などの施設が多くあります。
また、飲食店やカラオケ、カフェなど娯楽施設が多く営業しています。
こういったサービスを身近に受けられることもメリットの一つです。
個人的にはずっと都会にいるかはわからないですが、若いうちは間違いなく都会で得られるメリットの方が大きいと思います!
まとめ:人は他人からの刺激で成長する
人はなぜ都会に集まっていくのでしょうか?
その理由は、ある人にとってはより便利に生活するためで、
ある人にとっては、成長機会を得る為であり、
ある人にとっては、より高い賃金を得る為であります。
特に成長意欲がある人は、「他人と近くにいるため」にわざわざ高いコストを支払って都会で生活をします。
職住近接のライフスタイルが、自分にとって良い影響をもたらすことを肌感覚で感じているから都心での生活を選びます。
IT関連の若い会社だと職住近接を推奨している会社も多いですよね。
こういった会社は、合理的な感覚を持っている人が多いので、自然とそのようなライフスタイルをする人が集まって来るのだと思います。
都会に優秀な人が集まって来るのではなく、
「都会に集まっているから優秀」になるのです!
価値観は人それぞれですが、僕は自分の成長に投資する意味で都会に住む選択をしました。
そして今は東京の都心に住んで、その選択は正解だったと実感しています。
これから成長していきたいと考えている人にとって、「都会に住む」ことは検討する価値があることだと思います。